香道入門
香りは聞くもの?
古くから中国や日本で香りを焚き、香りを嗅ぐことを、(聞香 もんこう)と呼んできました。これは立ち上る香煙にのせて願いを聞き届けてもらおうとしたからと言われています。今でも香道においては香りを嗅ぐとは言わず、聞くと表現します。
生活から香の道へ
香りを焚くことは、一般的には体臭などを香りによって消すといった生活の知恵でもありました。このような香りは文学(古典)と結び付けて遊戯的まで発展したのは、江戸時代で、元禄期以降になると広く普及することになりました。香道は、香木を入手できる大名家や公家、禁中の中で、教養の一つとされました。
香道の歴史
日本には6世紀に仏教とともに伝わった香は、最初は仏前にのみ香が焚かれていました。しかし、平安時代になると宮中で楽しまれ、鎌倉時代になると、すっきりとした一木の沈香が好まれるようになります。そして室町時代に足利義政の庇護のもと、連歌の趣を取り入れて、または三條西 実隆等により、香りと文学の融合から生まれたのが香道です。そして江戸時代になると、盤物を使った遊戯的な香の楽しみが広がり、
香道は発展し完成されました。
NHK 教育テレビ出演
香道について